ベトナム国内のコーヒー価格が新たな最高値に!

Posted by VietKau on

コーヒー愛好家にとっては気になるニュースが飛び込んできました。2024年1月17日、ベトナム国内のコーヒー価格が1kgあたり72,500ドン(約330円)という、これまでにない高値を記録しました。この価格は、前日に比べてわずかに2%上昇しただけでなく、昨年初頭と比べても驚異的な86%の増加です。2023年6月からは、価格が3度目のピークを迎えています。

私はコーヒーが大好きで1日二杯は必ず飲んでいるのですが、ベトナムに住んでいる限りカフェのコーヒーの価格が上がっている感じはしないかなという印象です。

このような価格の急上昇の背景には、いくつかの要因があります。ベトナムコーヒー・カカオ協会によれば、主な原因はアジアからの供給不足と、スエズ運河を通る物流ルートの問題です。特に紅海での緊張が、物流コストを1,000-2,000USD(約11万-22万円)高騰させています。

国内市場では、ベトナム中部タイグエン高原の主要なコーヒー生産地域であるダクラク、ダクノン、ガイライ、コントゥムで、商人たちが積極的にコーヒーを買い付けています。例えば、ダクラクの農家であるタイン・ホア氏は、毎日4-5人の商人から7トンのコーヒーを高価で買い取る申し出を受けていますが、テト(旧正月)が過ぎるまで待つと言います。

国際市場でも、ベトナムコーヒーの価格は上昇傾向にあります。ベトナムは世界第2位のコーヒー輸出国で、特にヨーロッパで消費されるロブスタ種コーヒーの多くがベトナムから輸入されています。専門家によると、今年も価格の上昇が続く可能性が高く、世界最高値に達するかもしれません。

気候変動の影響も見逃せません。2023年6月、エルニーニョ現象の発生によって世界中のコーヒー生産地域が影響を受け、価格は39,000ドン(約180円)から67,000ドン(約300円)へと大幅に上昇しました。その後も供給が減少し、さらに価格が上がりました。

この状況は、世界のコーヒー市場にも波及しています。ロンドン市場ではロブスタ種コーヒーの価格が1トンあたり2,792-3,141USD(約31万-35万円)に上昇し、ニューヨーク市場でもアラビカ種コーヒーの価格が上昇しています。

在庫の減少も懸念されています。ICEロンドンのデータによると、2023年9月以降、ロブスタ種コーヒーの在庫が過去最低水準にあり、アメリカ農務省(USDA)は2023-2024年度のロブスタ種コーヒーの生産量が2年連続で減少し、近年4年間で最低となる74.1百万袋になると予測しています。

こうした国際市場の動向は、日本のコーヒー輸入にも影響を与えています。日本は世界の中でもトップクラスのコーヒー消費国であり、特にベトナム、ブラジル、コロンビア、エチオピア、ホンジュラスといった国々からの輸入に依存しています。価格の上昇は、日本のコーヒー愛好家の財布にも影響を及ぼすかもしれません。

このように、コーヒー価格の上昇は、気候変動、国際的な物流の問題、そして各国の生産状況など、さまざまな要因によって引き起こされています。コーヒー愛好家の私もコーヒーの値段が上がるか注意深く見守っていきたいです。


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