ベトナムでの日本企業のビジネス拡大   

投稿者 :VietKau on

ベトナムでの日本企業の動向についての最新の情報をお届けします。VNEXPRESSの記事よると、日本貿易振興機構(Jetro)が最近発表した2023年度の海外投資日本企業の実態調査で、日本の多くの企業がベトナムでの事業拡大を計画しています。

この調査は、2023年8月21日から9月20日にかけて行われ、その結果が興味深いデータとなっています。

なんと56.7%の日本企業が、今後1~2年以内にベトナムでの事業拡大を計画していると回答しました。これは、東南アジアの国々の中でラオスに次いで2番目に高い割合です。ただし、この数値は2022年の調査結果に比べて3.3ポイントの減少を示しており、ベトナムは東南アジアの主要6カ国の中で事業拡大を計画している割合が減少した唯一の国となりました。

しかし、アジア太平洋地域全体を見ると、ベトナムでの事業拡大を計画している日本企業の割合はインド、バングラデシュ、ラオスに続き高い位置にあります。業種別に見ると、製造業では47.1%、非製造業では65.5%の企業が活動の拡大を希望しており、特筆すべきはベトナムで事業を行っている日本の小売業は100%が拡大計画を持っているということです。

Jetroのホーチミン市代表、松本信之氏は、ベトナムの国内市場を拡大し、市場を獲得しようとする日本企業の割合の増加と、情報技術企業の投資傾向の強まりに注目していると述べています。日本企業はベトナムの市場の成長性、将来の可能性、政治的社会的安定性、そして低い労働コストを魅力的と評価しています。しかし、行政手続きの複雑さ、労働コストの上昇、未完成の法律システムや運用の不透明さなどのリスクも指摘されています。

2023年、ベトナムで事業を行っている日本企業の54.3%が利益を出すと見込まれていますが、これは東南アジア平均より6.6ポイント低いです。原因としては、国内外の需要の減少、労働コストと原材料コストの上昇、激しい競争が挙げられます。2024年には、半数の企業が利益が改善すると予想されています。

昨年、ベトナムでの日本企業の国内調達率は41.9%に上昇しました。Jetroは、日本企業が地元調達を促進する強い動機を持ち続けており、サポート産業のさらなる発展を期待しています。松本氏は、「専門技術を持つ高いスキルの人材、例えば専門のエンジニアが今後重要な問題になる」と助言しています。

ベトナム総統府の統計によると、日本の投資家は2023年に約6.57億米ドルをベトナムに投資し、年間投資総額の17.9%を占め、2022年比で37.3%増加しました。これにより、日本はベトナムへの投資国として2位にランクされています。

ベトナムの市場はまだまだ可能性を秘めており、様々な業種の日本企業にとって有望な展開が期待できそうです。今後もベトナムでの日本企業の動きに注目していきましょう。


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